ボランティア募集説明会(横浜)

カナエール 2016のボランティア募集説明会は残り3回です。
毎回、盛況で、たくさんのボランティア参加希望の方に参加していただいています。
次回は、1月13日 水曜日、横浜で開催します。会場は、よこはま Port Forです。よこはま Port Forは、横浜市から受託した、児童養護施設等で暮らす子どもたちが入所中、退所後も気軽に立ち寄れる居場所です。横浜駅東口から歩いて10分ほどの便利で静かで雰囲気の良い場所です。
1月13日 水曜日の説明会は、平日のためか、まだ席が空いています。是非、説明会に参加してください。
カナエールでスピーチをしたカナエルンジャーたちは、毎月1回ここでボランティアたちと会って、学校や生活の様子を報告したり、いろいろなことを相談したりしています。
マルユウエンパワー大募集
「エンパワー大募集」の紙を持ってくれている彼は、2015年のカナエールに参加した横浜レッドの ”マルユウ” です。彼の夢は、テレビカメラマンになること。現在、専門学校に通っています。学校では、実際の大きなテレビカメラを操作する実習の様子などを報告してくれています。
彼のような、かわいいイケメン高校生を紹介する動画を作ってみませんか?ボランティアの役割の中でも、クリエイターは、カナエルンジャーが登壇してスピーチをする前に、カナエルンジャーを紹介する3分間の動画を作成します。カメラやビデオ撮影に興味のある方(経験不問)を特に募集しています。カメラや編集ソフトは期間中借りられ、撮影方法、編集方法などの研修もプロの方に教えてもらえます。
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2016年のカナエールでは、60名のサポートボランティアを募集しています。
カナエルンジャーを支えて、スピーチコンテストまで一緒に頑張る方の参加をお待ちしています!
サポートボランティアの説明会に来て、どんなことをするのかを聴きに来てください。詳しくは、ボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/
 

【カナエールボランティアインタビュー】ふぁーちゃん

【カナエールボランティアインタビュー】ふぁーちゃん
ボランティア説明会も残りわずか3回!
今日は、住まいが遠距離ながらも、児童養護施設や里親家庭から進学する若者たちの
夢をやさしくサポートした、ふぁーちゃんのカナエールをご紹介します。
ふぁーちゃん
■カナエールのボランティア歴を教えてください
2012年、2013年と、カナエールのボランティアを2年間やりました。
■若者たちのサポートをしていく中で、印象的だったことは?
よく分からなくて手探り状態だったけれども
子どもたちが色々、吸収していく姿を見ることが
すごく楽しかったです。
3ヶ月間で、こんなにもいろんなことを吸収するんだ!
という可能性を感じられたことが、楽しかったです。
■カナエールのボランティアやってみて…。
カナエールをやっている3ヶ月間は、すごく長くて
とても手間がかかりますが、スピーチコンテストが終わったあと、
すごく達成感がありました。
大人になってからでも、こんな経験ができるなんて!と、感動しました。
コンテスト当日
■さいごに、メッセージを。
カナエールもう一度やりませんか?って誘われたら、
またやっちゃうとおもいます(^-^)
そのぐらい、大変だけど楽しい活動です。
参加、お待ちしてます。
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1月のボランティア説明会日程です。興味ある方はぜひ説明会にご参加ください。
残り3回!
2016年1月13日(水)19時~21時 横浜
2016年1月16日(土)11時~13時 東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時 横浜
詳しくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

児童養護施設の若者の夢を応援する120日! カナエール2016ボランティア募集中!

児童養護施設や里親家庭から進学する若者たちのスピーチコンテストを、今年も東京・横浜・福岡で開催します!
コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組み、原稿作りやスピーチトレーニング、紹介映像作りなどを通して若者をサポートするボランティアを募集しています。
昨年のコンテストに出場した“むーみん”(看護師を目指す、大学一年生の女の子)の、応援者の方々へ向けたお手紙を紹介いたします。
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私は始め、カナエールに参加することに対して抵抗がありました。
自分の思っていることを人前で堂々と話したことが無かったし、話したいとも思っていなかったからです。スピーチの中でも述べましたが、私は児童養護施設にいることを人に話したくないのです。
ですが、かたくなにそう思っていたのはカナエールに参加する前までです。一緒に過ごしたルンジャー(他のコンテスト出場者)やエンパワ(社会人ボランティア)の方々は誰も私を「施設の子」扱いしなかったので、一緒にいるときとても楽でした。また私の様な年齢の人が沢山いて、いろんな考えが聞けました。そして自分はひとりじゃないのだと元気づけられました。
私の考えは本当にひねくれていて、聞きいれてくれた方々にどう思われるか不安もありました。でもそんな不安は無駄でした。コンテストが終わった後、たくさんの方にメッセージをもらい、その内容は全て私の背中を押してくれるものでした。あのメッセージカードは私がこれからの人生でつまずいた時、折れそうになった時、読み返したいと思います。本当にありがとうございます。

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カナエールを通して得たことは全て私の強みとなり、今後の人生にいかされていると感じています。自分が施設出身だろうが、気にせず私を私として見てくれる人は沢山いました。今まで、そんな人もいるということを知っていながらも怖くて向き合うことが出来ず、一人で勝手に下を向いていました。そんな中カナエールに参加し、今まで感じていた恐怖心が少しずつほどけていきました。カナエールに参加して皆様の前でスピーチすることが出来て本当に良かったです。ありがとうございます!

【2016年度のボランティアを募集しています!】
6年目を迎えるカナエール。今年もスピーチコンテストを6月に東京・横浜、7月に福岡で開催いたします。
コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組み、彼らの挑戦を支えてくださる仲間を募集しています。
ボランティア説明会を下記日程で実施します。(残り3回! 次回は今週水曜開催です!)
昨年度のボランティア経験者も参加しますので、活動についての感想なども直接ご質問いただけます。たくさんの方のご参加をお待ちしています!
2016年1月13日(水)19時~21時 横浜
2016年1月16日(土)11時~13時 東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時 横浜
詳しくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

児童養護施設の若者の夢を応援する120日! カナエール2016ボランティア募集中!

児童養護施設や里親家庭から進学する若者たちのスピーチコンテストを、今年も東京・横浜・福岡で開催します!
コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組み、原稿作りやスピーチトレーニング、紹介映像作りなどを通して若者をサポートするボランティアを募集しています。
一昨年のコンテストに出場した“きぐっちゃん”に、カナエールに参加して感じたことを聞きました。
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“勇気を出せば道が開けることを、私は身をもって知りました。このことを、昔の私のように苦しんでいる子供たちに伝えたい、そして、子供たちが自分たちで道を開いていけるような環境を作りたい、そう思うようになりました。” (コンテストでのスピーチより)
スピーチを聞きに来たお客さんに伝えたかったことは?
「児童福祉に対して勘違いされてることとか、いろんな意味で偏見を持たれていることとかをなくせればいいなっていう気持ちを込めてスピーチしました。
児童養護施設で生活している子たちは性格が暗いとか、落ち込んでいるんじゃないかとこれまで会った人に言われたことがあったので、そうじゃなくて、明るく、楽しく生活していることを伝えたかったです。」
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「ステージから見えた観客の皆さんの顔がとても励みになりました。」
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“私はこれまで児童相談所で働きたいと考えていました。しかし、大学での授業や、(カナエールの活動中に実施した)職業人インタビューを通じて、この夢を叶えるための方法や職業がまだたくさんあることに気付きはじめました。私は、これからの学び、気付き、たくさんの人との出会いの中で、一番いい方法を見つけられる、そう信じています。”
【2016年度のボランティアを募集しています!】
6年目を迎えるカナエール。今年もスピーチコンテストを6月に東京・横浜、7月に福岡で開催いたします。
ボランティア説明会を下記日程で実施します。(残り4回! 次回は明日開催です!)
昨年度のボランティア経験者も参加しますので、活動についての感想なども直接ご質問いただけます。たくさんの方のご参加をお待ちしています!
2016年1月10日(日)13時~15時 東京大手町
2016年1月13日(水)19時~21時 横浜
2016年1月16日(土)11時~13時 東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時 横浜
詳しくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/
 

アルト

【歴代カナエルンジャーは語る】アルト

カナエール、今年もやります!
2016年も、東京、横浜、福岡でカナエールスピーチコンテストを開催しますので、
楽しみしててくださいね。

お待ちのあいだに、2014年に、カナエルンジャー パープルとして参加した

「アルト」の、カナエールを振り返ります。

公認会計士を目指し、専門学校に通う、ちょっとオタク気質のアルト。

公認会計士を目指す1番の理由は、大好きなキャラクター「初音ミク」の会社に入りたいから。

公認会計士として経営を良くすることで、「初音ミク」をもっとたくさんの人に広めたい!と

コンテスト当日は、堂々と語り、会場を沸かせていました。

■最近はどうしてるの?

(アルト)

専門学校2年生になり、企業の会計部門へ就職活動中です!

ちょっと行き詰っていますが、がんばります!

8月に税理士試験を受けてきました!

結果は、12月に出たんですけど、秘密です。(笑)

■コンテスト当日は、どうだった?

(アルト)

コンテスト当日は、正直…かなり緊張しました。(笑)

緊張したけど、周りの大人(ボランティアメンバー)たちの応援や支えによって、

堂々とスピーチすることができました!(照)

スピーチ直後

■あとがき

はじめは公認会計士をめざす理由をなかなか語ってくれなかったアルト。

“オタク”な自分が恥ずかしくて「初音ミク」が好きで公認会計士を目指していると言えなかったのです。

コンテスト1ヶ月前に勇気を振り絞り、ボランティアメンバーに打ち明けてくれました。

当日まで1ヶ月を切っていた中、原稿の内容を180度変更し、臨んだ当日。

コンテスト直後は写真のように清々しい笑顔で、スピーチコンテストを終え、

いまも、会計士の目標に向かって毎日がんばっています。


2016年のカナエールでは、60名のサポートボランティアを募集しています。
カナエルンジャーを支えて、スピーチコンテストまで一緒に頑張る方の参加をお待ちしています!
サポートボランティアの説明会に来て、ボランティア登録をしてください。詳しくは、ボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

本年もよろしくお願い致します

児童養護施設から進学する若者たちを支援する奨学金プログラム「カナエール」。たくさんの方々の温かいご支援のもと、プログラムも6年目を迎えることができました。今年も6月に東京・横浜、7月に福岡でスピーチコンテストを開催します。(チケットは春頃発売予定です)
そして春には、カナエールでこれまで支援してきたカナエルンジャー(奨学生)11名が大学・専門学校等を卒業する予定です。改めて、いつも彼らを支えてくださる奨学金サポーターと協賛企業のみなさま、そしてコンテストにご来場いただいたみなさまに感謝申し上げます。
施設出身の若者が抱える進学格差の解消のため、カナエールは今年も頑張ります。引き続き宜しくお願いいたします。
【テレビ東京系“NEWSアンサー”で特集されました】
12/25の放送でカナエールが特集されました!
番組公式サイトにて、アーカイブ映像をご覧いただけます。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/life/post_103531/
【奨学金継続サポートのお願い】
カナエルンジャーに給付する奨学金(返済不要の給付型奨学金)は、一口2,000円の継続サポートで支えられています。応援どうぞ、よろしくお願いします。※スマートフォンからでもお手続きいただけます。
http://www.canayell.jp/support/donate/
【カナエール夢スピーチコンテスト2016、ボランティア募集中!】
児童養護施設や里親家庭から進学を志す若者たちを応援するスピーチコンテストを、今年も東京・横浜・福岡で開催します。
コンテストまでの120日間、若者たち(カナエルンジャー)とチームを組み、原稿作りやスピーチトレーニングをサポートするボランティアを募集しています。
説明会を下記日程で開催いたします。昨年度のボランティア経験者も参加しますので、活動についての感想なども直接ご質問いただけます。たくさんの方のご参加をお待ちしています。
2016年1月7日(木)19時~21時  東京大手町
2016年1月10日(日)13時~15時 東京大手町
2016年1月13日(水)19時~21時  横浜
2016年1月16日(土)11時~13時  東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時  横浜
詳しくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

【歴代カナエルンジャーは語る】さち

カナエール 2016は、もう始動しています。2016年も、東京、横浜、福岡でカナエールスピーチコンテストを開催します。

2012年に、カナエルンジャー レッドとして参加した「さち」が、カナエールを振り返ります。

昼間は保育園で先生として働き、夜は保育の専門学校に通いながら、保育士を目指していたさち。実践と勉強の毎日の中、カナエールに参加して、大観衆の前で、「どんなに大変でも、どんなに辛くても、あきらめないで、笑顔で、夢をかなえることを誓います!」と立派にスピーチをしました。

写真1

 

■カナエールに参加して良かったこと

こんなに本気で気にかけてくれる大人がいっぱいいるんだなあと思いました。
スピーチ原稿を書くために、「なんで保育士になりたいの?」「保育士になってどのように子どもと接していきたいの?」など今まで考えていなかったようなことを深く掘り下げて考えました。でも答えが出なくて、もういいや、止めたい!って言ったりしたけど、エンパワーさんたちは諦めないで励ましたり、意見を言ってくれて、何でこんなに支えてくれるのって少しプレッシャーも有ったけど、気にかけてもらって、支えてもらっていると感じたから、いっぱい頑張ろうと思って、スピーチの原稿も書けたし、スピーチもできたことが本当に良かった。
スピーチの後も、卒業までの3年間、サポートしてもらえてると感じて、頑張って来られました。

写真2

 ■奨学金について

毎月、奨学金がもらえることは、カナエールで頑張ったこと、支えてくれる大人たちが沢山いることを思い出し、学業を続ける意欲になりました。

そして、今年の3月に学校を卒業して、保育士になるという夢をかなえることができました。

4月から、保育園で保育士として働き始めています。

写真3

 
カナエールに参加したことで、自分の夢の原点を掘り下げ、揺るぎない目標に向けて頑張ったさち。スピーチで誓った通りに、笑顔が素敵な保育士になって毎日頑張っています。


2016年のカナエールでは、60名のサポートボランティアを募集しています。
カナエルンジャーを支えて、スピーチコンテストまで一緒に頑張る方の参加をお待ちしています!
サポートボランティアの説明会に来て、ボランティア登録をしてください。詳しくは、ボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

【メディア掲載・アーカイブ映像あり】テレビ東京系列“NEWSアンサー"で特集されました!

昨日放送のテレビ東京系列“NEWSアンサー”でカナエールが特集されました!
番組公式サイトにて、アーカイブ映像をご覧いただけます。
進学の夢を叶えた先輩たちの姿が、これから施設を巣立つ子供たちにとってのロールモデルになる。そんな希望の連鎖を生み出したい。カナエールの取り組みを詳しくご紹介いただきました。
貧困も虐待も越え・・・僕が開く未来
児童養護施設で育った若者たち。
進学の夢を描いても
資金面などから諦めざるを得ない人が多い。
子供たちの「進学したい」を叶えるための
取り組みを取材
(番組公式サイトより)
【「貧困」「虐待」それでも… 未来をあきらめない!】
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/life/post_103531/
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【“NEWSアンサー”をご覧いただいた方へ】
HPにアクセスくださり、誠にありがとうございます。
NPO法人ブリッジフォースマイルが運営する、奨学金支援プログラム「カナエール」は、児童養護施設から進学を目指す若者を応援するため、2011年より活動しております。
カナエルンジャー(奨学生)は東京・横浜・福岡の3拠点で毎年25名ほど募集しており、今年はいままでになく、多数の応募をいただいております。
なかなか可視化されない、児童養護施設の子ども達の困難な状況。
応援する側、される側、双方の”顔がみえる支援”をテーマにはじめた小さな活動ですが、多くの方に支えられ、これまでに卒業生を12名おくることができています。そして今回、皆様のおかげで、テレビに取り上げていただける事になりました。より多くの方に知っていただける機会に恵まれ、一同心より感謝しております。
卒業までの継続的な奨学金支援(給付型)を特徴としておりますので、現在も40名以上の進学中の施設退所者に奨学金を給付中です。
どうぞこの放送を機に、日本の子どもの現状と、カナエールの取り組みについて、少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
2015.12.25 カナエール実行委員会一同
【奨学金継続サポートのお願い】
カナエルンジャーに継続して奨学金を届けるため、一口2,000円の継続サポーターをあと150名ほど必要としております。応援どうぞ、よろしくお願いします。※スマートフォンからでもお手続きいただけます。
http://www.canayell.jp/support/donate/
【カナエール夢スピーチコンテスト2016、ボランティア募集中!】
児童養護施設や里親家庭から進学を志す若者たちを応援するスピーチコンテストを、2016年も東京・横浜・福岡で開催します。
コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組み、原稿作りやスピーチトレーニングをサポートするボランティアを募集しています。
説明会を下記日程で開催いたします。昨年度のボランティア経験者も参加しますので、活動についての感想なども直接ご質問いただけます。たくさんの方のご参加をお待ちしています。
2016年1月7日(木)19時~21時  東京大手町
2016年1月10日(日)13時~15時 東京大手町
2016年1月13日(水)19時~21時  横浜
2016年1月16日(土)11時~13時  東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時  横浜
詳しくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

簡単に夢なんて語れない、児童養護施設退所者の進学格差、希望格差とは?

カナエールが支援する児童養護施設から進学を目指す若者たち。彼らはその育った環境ゆえに、進学における格差だけでなく、持てるキャリア観が限られるという希望の格差も抱えています。彼らの抱えるハンディキャップにフォーカスしたコラムをご紹介します。
このエントリーはなんとなく「生きづらい」ひとたちの、なかなか「知らない」リアルを切り取るWEBマガジン、Plus-handicap(プラスハンディキャップ)の2014年6月19日付の記事を、サイトの承諾を得て引用しています。引用元の記事はこちら


「夢を持とう!」や「人生でやりたいことって何?」と若者に対して質問を投げかける大人は、いつの時代にもいます。ポジティブな内容の質問ですし、悪い質問でもありません。ただ、先進国であり、世界有数の経済大国である日本でも、経済的な背景から夢なんて持てないという若者がいることも事実です。18歳で高校を卒業すると同時に、児童養護施設を出て行かなければならなくなる若者はその中に含まれます。
 
大学進学率20%、大学中退率30%という事実
児童養護施設退所者の大学進学率は全国平均75%に対して、20%。進学した大学での中退率は全国平均の3倍にあたる30%という数値が出ています。大学に進学しにくく、中退しやすいのが児童養護施設出身の若者たちです。
児童養護施設には親を頼れない子どもたちが約3万人生活していますが、彼/彼女らは18歳で高校卒業と同時に施設を退所することになります。親を頼れないということは、自分の力で生活しなければならないということ。例えば、大学に行くということになれば、衣食住に関わる自分の生活費はもちろん、学費もすべて自分自身が負担しなければならなくなります。施設で生活していることで、18歳から先の自分の人生がどのような状態に陥りやすいか分かっているぶん、進学という選択をとらない子どもが多いのです。
自力で学費を稼いでいたり、家にお金を入れている学生もいるとは思いますが、親元で育つ多くの子どもたちは、家族からの経済的な援助を受けながら学生生活を送ります。また、親元を離れて一人暮らしをしている学生もいますが、実家という帰る場所があります。経済的援助、そして帰る場所があるという2つの事実は、施設退所者の学生にはありません。お金と家族の温もりが、そもそも不足しているなか、学校に通い続けるのはなかなか難しいものがあります。また、周囲の学生が友達と遊んでいたり、楽しい時間を過ごしている裏で、学費と生活費を稼ぐためにアルバイトに勤しまなくてはいけないという状況は、身体的・精神的な疲弊を生み出します。中退が多いという事実も納得できるものです。
「夢があるんだったら苦しくても学生生活をやりきれよ」と言いたくなる部分もあるかもしれませんが、もし自分が同じ状況にあったとしたら、その言葉を前向きに受け取ることは難しいなと感じます。
 
幼い頃の生活環境が生み出す、学習環境へのハンディキャップ
児童養護施設へ入所するということは、多くの場合、家庭環境に何らかの問題が発生したことが原因です。古くは孤児院と言われたように、両親との死別が原因の上位でしたが、今は虐待や育児放棄といったものが主たる原因です。
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NPO法人 ブリッジフォースマイル調べ
家庭が落ち着ける環境ではないことが原因で、家庭内で宿題や勉強をする時間がない、勉強を教えてもらえない、学校に行かせてもらえないという様々な問題が発生します。家庭環境に問題がある状態で塾に行くことなんてほぼ不可能。結果として、学校の勉強の進度に追いつくことができなくなることがあります。また、児童相談所に、一時預けられたりすると、学校に通うことができなくなってしまうこともあり、施設に入所する以前に、学習環境に対するハンディキャップを大きく背負ってしまいます。
施設へ入所するとなれば、通っていた学校から転校する可能性が比較的高くなります。ただでさえ心の傷を抱えながら、学校の勉強の進度にも追いついていない状況で、一から友人関係を築いていくとなれば、たくさんの壁が待ち受けているのは言うまでもありません。家庭環境へのコンプレックスを抱え、自分が施設から通学していることを簡単には打ち明けられないことも加味すると、新しい学校で、安心して授業に臨めるようになるまでの時間も短くはないでしょう。
学習環境のハンディキャップが小学校の低学年のような比較的早い時期に発生すればするほど、授業についていけなくなる可能性が高まります。今の日本では、出遅れてしまうと挽回が利きにくく、また、先述の通り、経済的援助も見込めない状況であれば、塾や予備校にも通いにくいため、社会に出る以前の学生生活の時点で人生の選択肢が限られてしまいます。
 
児童養護施設という特殊な環境が生み出す、キャリア観へのハンディキャップ
児童養護施設は、子どもたちを守るという側面があります。入所している子どもたちの生活を守ることはもちろんですが、家庭環境に問題があった子どもたちが多いぶん、元の家族から子どもたちを守ることや、社会の偏見、周囲の目線などから守ることも役割として発生します。つまり、望む望まないに関わらず、閉鎖的にならざるを得ないのです。
親元で暮らす子どもであれば、塾に通う、習い事に通う、友達と遊ぶといったことは、当たり前なことかもしれませんが、様々な理由・背景を抱える子どもたちにとっては経験できないこと。小さい頃の経験の数がその後のキャリア観(自分自身がどのようなキャリアを描いていくか展望すること)を左右すると思えば、これは大きなハンディキャップになります。
施設で生活する子どもたちが普段見る大人は、施設の先生か学校の先生です。施設の子どもたち全体の面倒を見る、クラスの子どもたちを平等に見るという前提をもつ彼らは、1人の子どものためだけに時間を割くことが難しい仕事です。自分1人のために時間を無条件に作ってもらいやすい親という存在がなく、子どもたちの身近にいる大人がなかなか自分のためだけに時間を取ってもらえなければ、将来について相談できる時間は少なくなります。
また、施設の先生や学校の先生というのはスペシャリスト職であり、資格をとるための大学や専門学校が出身校となるため、先生の周りにいる大人もまた、同業者が多いという状況も発生します。結果として、多様な職業に触れる機会もまた、少なくなってしまう可能性があることは否めません。
児童養護施設は大前提として子どもが18歳を迎え、社会に出て行くまでの生活を支え、子どもたちを守るための施設です。キャリアを考えさせる一端まで担わせるというのは、あまりにも酷な話です。閉鎖的であることは仕方がない分、うまく外部と連携していくことで、施設を去っていく子どもたちの未来の選択肢を増やすことが大切なのではないかと感じます。
 
児童養護施設退所者の「資金」と「意欲」を支えるプログラム「カナエール」
高校卒業後の進学一つとっても大変であるという進学格差が存在し、多種多様な自分の夢を描き、実現させていくことには多くのハードルがあるという希望格差まで存在している児童養護施設出身の若者たち。そんな彼/彼女らの自立支援を行うNPO法人ブリッジフォースマイルの取り組みのひとつに、親を頼れない若者の進学の夢を叶えるスピーチコンテスト「カナエール」があります。
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カナエールは児童養護施設退所者が自らの夢を語ることで奨学金を獲得するスピーチコンテスト。2011年にスタートし、今年で4回目。過去3回は東京のみの開催でしたが、今年は横浜・福岡を加えた3箇所で開催されます。スピーチでは単に夢を語るだけではなく、夢を描いた背景と自分の過去との関係性が語られることもあり、夢を聞いて感動する、気持ちが震えるという以上に、今の自分たち自身の心と姿勢を考えさせられるような時間になります。コンテストの参加費がそのまま奨学金に充てられるため、参加者が多ければ多いほど、児童養護施設にいる子どもたちが自分の夢へ挑戦する機会を得ることができます。
まだまだ知られていない日本の若者の貧困、そしてそれがもたらす進学格差・希望格差の問題。
現在、2016年に開催されるカナエール 夢スピーチコンテストに挑戦する、彼ら彼女らをチームサポートしてくださるエンパワ(サポート・ボランティア)を募集中です。東京と横浜の会場にて、年明け説明登録会が参加されますので、「自分にも何かできることがあるのではないか」と思った方、是非ご参加ください。「これから」に挑戦する若者の良き伴走者であるような、大人たちとの出会いが毎年生まれ、そんなチームの姿を見て聞いて、今年また新たな若者たちが夢に向かってスピーチします。
できるかも。
カナエール 2016 夢スピーチコンテスト、若者を支える関わってみませんか。
2016年1月7日(木)19時~21時  パソナグループ本社(エンパワ説明会)
2016年1月10日(日)13時~15時 パソナグループ本社(登録会・エンパワ説明会)
2016年1月13日(水)19時~21時  よこはまPortFor(エンパワ説明会)
2016年1月16日(土)11時~13時  パソナグループ本社(エンパワ説明会)
2016年1月17日(日)11時~13時  よこはまPortFor(エンパワ説明会)
エンパワ(サポート・ボランティア)募集

クリスマスパーティを開催しました!

カナエールでは、スピーチコンテスト終了後、毎月の奨学金給付という資金面での支援と合わせて、スピーチコンテストを終了した奨学生(カナエルンジャー)を見守り支える意欲面でのサポートを行っています。毎年12月に開催しているクリスマスパーティーも、カナエルンジャーとエンパワメンバー(カナエルンジャーをサポートする社会人ボランティア)が一緒に楽しむとともに、カナエルンジャーを見守る活動の一環でもあります。今年は12月6日(日)に開催されました。
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クリスマスパーティーは、エンパワメンバーが中心になって企画・運営しています。パーティーの企画メンバーは、1か月前からこの日のために準備を進めてきました。買い出しや飾りつけ、受付、ケータリング、プレゼントのラッピングなどなど、最後の準備にも熱が入ります。
 
そしていよいよ主役のカナエルンジャーが会場に到着。カナエルンジャー25名、エンパワ―メンバーが集まりました。カナエルンジャーのマルユウ(2015横浜レッド)とエンパワメンバーのみっちー(2015東京ホワイト)の司会でパーティーが始まりました!久しぶりに会ったカナエルンジャーとエンパワメンバー達、料理やお菓子を楽しみながら話に花が咲きます。学校の授業、就職活動、試験、実習、バイト、友達のこと・・・、話はつきません。
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一区切りついたところで、みんなで楽しむゲームタイム開始!カナエルンジャーとエンパワメンバーが、それぞれ4チームずつに分かれて競います。
ゲームはいわゆる「マジカルインスピレーション」で、ある問題の答えを、推理力を働かせてチームの他のメンバーと合うようにするクイズです。チーム内で同じ回答が2人だと20点、3人だと30点・・・、全員だとボーナスポイント100点!エンパワメンバーも大人気なく熱くなり、カナエルンジャー達も何とか勝とうと大騒ぎ。
おもしろ回答も続出で、
「く」から始まる大きなもの→「空港」(確かに大きい。)
「い」から始まる歴史上の人物→「イエス・キリスト」(なかなかない答えかと。)
「な」から始まる動物園にいる動物→「ナウマンゾウ」(古代生物です。)
「か」から始まるコンビニで売っているもの→「カルピス」(売ってるかなー?)
「な」から始まる都道府県→「名古屋」(都道府県じゃないし。)
などなどなど。みんなで大笑いして盛り上がりました。優勝はカナエルンジャーの「れっちー」チームでした!
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次はお楽しみのプレゼントタイム!ゲームで上位のカナエルンジャーチームから順番に、プレゼントをゲットしました。プレゼントは、エンパワメンバーが各自で準備したものや、協賛企業からご提供いただいたものなどなどです。そしてみんなにプレゼントが行き渡った後、余ったものはカナエルンジャーみんなでじゃんけんによる争奪戦。みんな真剣です!
 
そして最後にサプライズで巨大なクリスマスケーキが登場!クリスマス気分を盛り上げました。
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〆に恒例の写真撮影を行い解散・・・のはずでしたが、久しぶりに顔を合わせたカナエルンジャーとエンパワメンバー達が、そうあっさり解散するはずもなく。みんなで片付けをしながら、そして片付けが終わった後も、話はつきません。「あと3分で撤収でーす」の声がかかるまで、お互いの近況報告は続いたのでした。
 
<編集後記>
カナエルンジャー達も楽しそうで、盛り上がったパーティーでした。学校や就職活動・友人関係などで悩みや不安がある子も、ひとときでも忘れて楽しんでくれればと思います。ゲームでは、カナエルンジャーだけでなく、エンパワメンバーも(私も含めて)熱くなっていて面白かったです(笑)。パーティーが終わってもなかなか帰らずに話し込んでいるカナエルンジャーとエンパワメンバー達の姿に、改めて絆の強さを感じました。
(2015横浜レッド エンパワメンバー はるはる)
 
【カナエール夢スピーチコンテスト2016、ボランティア募集中!】
2016年度のスピーチコンテストに出場するカナエルンジャーたちをサポートするエンパワメンバーを募集しています。
説明会を下記日程で開催いたします。たくさんの方のご参加をお待ちしています!
2016年1月7日(木)19時~21時  東京大手町
2016年1月10日(日)13時~15時 東京大手町
2016年1月13日(水)19時~21時  横浜
2016年1月16日(土)11時~13時  東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時  横浜
詳しくはエンパワメンバー募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/