【エンパワ日記】夢語る意義って?
横浜パープルチームのマネージャー、みやっちと申します。今年がカナエール初参加です。チームがスタートしてからはや2か月、コンテストまでの日程も折り返し地点に差し掛かりました。本番に向け着々と準備が進んでいます。
さて、今回は、私が考える「スピーチコンテストの意義」と、「カナエルンジャー”まいたけ”のご紹介」という二部構成で書かせていただこうと思います。
【夢に関してスピーチすることの意味】
なぜ児童養護施設から進学を志す子どもたちの支援のため、スピーチコンテストが必要なのか、資金面での援助だけではいけないのか、疑問に思う方もいるかも知れません。カナエールの公式サイトでは、「意欲面」でのサポートを掲げていますが、具体的にどういうことなのか、短い期間ですが活動を通して考えた私なりの答えを書きたいと思います。
私は、カナエールのスピーチコンテストを、「成りたい自分に近づく第一歩」であると考えています。コンテストに参加する子どもたち(カナエルンジャー)は、将来の目標、すなわち夢を明確に掲げ、それを観衆にわかりやすく伝えることで、夢の実現を約束します。スピーチを聞いて心動かされる大人がいれば、支援の輪は自然と広がり、スピーチをしたカナエルンジャーだけでなく、後輩たちも恩恵が広がるでしょう。しかし、こうした支援の輪を広げるには、夢想したことを語るだけでは十分でなく、①夢の内容が自身の経験に根差した具体的なもので、②夢の実現のために実行可能なアクションプランがあり、③アクションプランにどんな支援が、なぜ必要なのか、明確に語る必要があります。これらの内容を、カナエルンジャーはそれぞれ、メンター、クリエイター、マネージャーという社会人3人のチームメイトから何度もダメだしをくらいつつ、その度に自分と向き合いながら文章に落とし込んでいきます。まさしく人生のプランニングを真剣勝負で行っており、私は、彼ら、彼女らがまさに成りたい自分に近づく第一歩を踏み出した、と感じています。高校生の時に、カナエルンジャーと同じように、自分と真剣に向き合った経験のある方がどれだけいるでしょうか?少なくも私自身は、大学生時代、就活時に軽く自己分析したくらいがせいぜいです。
私自身がそうだったように、日本の家庭の多くでは、親が勉強しろ、大学に行けとお尻を叩いてくれるおかげで、高校、大学と特に疑問なく進学し、結果としてまあまあな選択肢から就きたい仕事に就くことができます。一方、児童養護施設などの子どもたちはどうでしょうか。彼ら、彼女らは高校生にして、進学、就職という決断を自分で下さなくてはなりません。成りたい自分を見据え、どうしたら実現できるか、考え抜かなくてはいけません。その際、大人の支援がどうしても必要です。カナエルンジャーを支える社会人メンバーの存在意義はここにあると考えます。また、多くのケースで夢への一里塚であるはずの「進学」が、子どもたちにとって「端から無理」な選択肢となってしまっている点に、私たちは改善の必要性を強く感じています。カナエルジャーは既に進学を希望している子どもが中心ですが、カナエルンジャーのスピーチを聞いて、いままで大学進学など考えもしなかった後輩たちが、自分もできる、努力するんだという気持ちになってくれれば、と願っています。
【カナエルンジャーのご紹介】
長くなりましたが、我々「横浜パープル」のカナエルンジャー”まいたけ”についてご紹介します。
まいたけは、「パタンナー」になりたいという夢があります。パタンナーとは、洋服における「型」を作る人のことで、ファッションデザイナーとタッグを組む服飾の専門家です(ちなみにファッションに疎い私を含めた男性メンバー2人は、パタンナーって何?というところからのスタートでした)。夢を叶えるべく、服飾系の大学への進学を希望しています。
まいたけを一言で表すなら、「Cool head with warm heart」でしょうか。いつも落ち着いていて、とても頭が良い一方で、内には熱いパッションを秘めています。また、兄弟姉妹思いの優しいお姉さんの一面も持っています(ファッションに興味をもったのも、共に暮らすお姉さんの影響だそうです)。そんなまいたけがパタンナーになれば、デザイナーから信頼され、ファッションデザインチームの中核として活躍するだろうと思います。
普段は進学の際の学費にと、アルバイトで大変忙しい毎日ですが、コツコツと原稿を書き上げ、気持ちのこもったスピーチ原稿が仕上がってきました。着た人が、キラキラした気分になれる洋服を作りたい、というまいたけの真っ直ぐな気持ちがしっかり伝わる内容になってきています。
まいたけのような、ロールモデルとなる子どもが、将来について真剣に考え、夢に近づいていく姿は、兄弟姉妹、友人たちに大きな影響を与えるはずです。まいたけ自身の成長に留まらず、その周りに大きな波及効果をもたらすような、そんなスピーチになるだろうと思います。大人であっても、自分と真剣に向き合うことの大切さに、改めて気付かされるはずです。むしろ、普段仕事で忙しく、夢や目標なんて遠い昔に捨て去った、なんていう大人にこそ、聞いていただきたいスピーチだとさえ思います。私自身、まいたけの原稿を読んで、忘れかけていた自分の夢や目標を思い返し、実現のためにいまなにをすべきか、改めて考えさせられました。
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是非、まいたけのスピーチを聴きに来てください。
横浜パープル みやっち