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簡単に夢なんて語れない、児童養護施設退所者の進学格差、希望格差とは?

カナエールが支援する児童養護施設から進学を目指す若者たち。彼らはその育った環境ゆえに、進学における格差だけでなく、持てるキャリア観が限られるという希望の格差も抱えています。彼らの抱えるハンディキャップにフォーカスしたコラムをご紹介します。
このエントリーはなんとなく「生きづらい」ひとたちの、なかなか「知らない」リアルを切り取るWEBマガジン、Plus-handicap(プラスハンディキャップ)の2014年6月19日付の記事を、サイトの承諾を得て引用しています。引用元の記事はこちら


「夢を持とう!」や「人生でやりたいことって何?」と若者に対して質問を投げかける大人は、いつの時代にもいます。ポジティブな内容の質問ですし、悪い質問でもありません。ただ、先進国であり、世界有数の経済大国である日本でも、経済的な背景から夢なんて持てないという若者がいることも事実です。18歳で高校を卒業すると同時に、児童養護施設を出て行かなければならなくなる若者はその中に含まれます。
 
大学進学率20%、大学中退率30%という事実
児童養護施設退所者の大学進学率は全国平均75%に対して、20%。進学した大学での中退率は全国平均の3倍にあたる30%という数値が出ています。大学に進学しにくく、中退しやすいのが児童養護施設出身の若者たちです。
児童養護施設には親を頼れない子どもたちが約3万人生活していますが、彼/彼女らは18歳で高校卒業と同時に施設を退所することになります。親を頼れないということは、自分の力で生活しなければならないということ。例えば、大学に行くということになれば、衣食住に関わる自分の生活費はもちろん、学費もすべて自分自身が負担しなければならなくなります。施設で生活していることで、18歳から先の自分の人生がどのような状態に陥りやすいか分かっているぶん、進学という選択をとらない子どもが多いのです。
自力で学費を稼いでいたり、家にお金を入れている学生もいるとは思いますが、親元で育つ多くの子どもたちは、家族からの経済的な援助を受けながら学生生活を送ります。また、親元を離れて一人暮らしをしている学生もいますが、実家という帰る場所があります。経済的援助、そして帰る場所があるという2つの事実は、施設退所者の学生にはありません。お金と家族の温もりが、そもそも不足しているなか、学校に通い続けるのはなかなか難しいものがあります。また、周囲の学生が友達と遊んでいたり、楽しい時間を過ごしている裏で、学費と生活費を稼ぐためにアルバイトに勤しまなくてはいけないという状況は、身体的・精神的な疲弊を生み出します。中退が多いという事実も納得できるものです。
「夢があるんだったら苦しくても学生生活をやりきれよ」と言いたくなる部分もあるかもしれませんが、もし自分が同じ状況にあったとしたら、その言葉を前向きに受け取ることは難しいなと感じます。
 
幼い頃の生活環境が生み出す、学習環境へのハンディキャップ
児童養護施設へ入所するということは、多くの場合、家庭環境に何らかの問題が発生したことが原因です。古くは孤児院と言われたように、両親との死別が原因の上位でしたが、今は虐待や育児放棄といったものが主たる原因です。
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NPO法人 ブリッジフォースマイル調べ
家庭が落ち着ける環境ではないことが原因で、家庭内で宿題や勉強をする時間がない、勉強を教えてもらえない、学校に行かせてもらえないという様々な問題が発生します。家庭環境に問題がある状態で塾に行くことなんてほぼ不可能。結果として、学校の勉強の進度に追いつくことができなくなることがあります。また、児童相談所に、一時預けられたりすると、学校に通うことができなくなってしまうこともあり、施設に入所する以前に、学習環境に対するハンディキャップを大きく背負ってしまいます。
施設へ入所するとなれば、通っていた学校から転校する可能性が比較的高くなります。ただでさえ心の傷を抱えながら、学校の勉強の進度にも追いついていない状況で、一から友人関係を築いていくとなれば、たくさんの壁が待ち受けているのは言うまでもありません。家庭環境へのコンプレックスを抱え、自分が施設から通学していることを簡単には打ち明けられないことも加味すると、新しい学校で、安心して授業に臨めるようになるまでの時間も短くはないでしょう。
学習環境のハンディキャップが小学校の低学年のような比較的早い時期に発生すればするほど、授業についていけなくなる可能性が高まります。今の日本では、出遅れてしまうと挽回が利きにくく、また、先述の通り、経済的援助も見込めない状況であれば、塾や予備校にも通いにくいため、社会に出る以前の学生生活の時点で人生の選択肢が限られてしまいます。
 
児童養護施設という特殊な環境が生み出す、キャリア観へのハンディキャップ
児童養護施設は、子どもたちを守るという側面があります。入所している子どもたちの生活を守ることはもちろんですが、家庭環境に問題があった子どもたちが多いぶん、元の家族から子どもたちを守ることや、社会の偏見、周囲の目線などから守ることも役割として発生します。つまり、望む望まないに関わらず、閉鎖的にならざるを得ないのです。
親元で暮らす子どもであれば、塾に通う、習い事に通う、友達と遊ぶといったことは、当たり前なことかもしれませんが、様々な理由・背景を抱える子どもたちにとっては経験できないこと。小さい頃の経験の数がその後のキャリア観(自分自身がどのようなキャリアを描いていくか展望すること)を左右すると思えば、これは大きなハンディキャップになります。
施設で生活する子どもたちが普段見る大人は、施設の先生か学校の先生です。施設の子どもたち全体の面倒を見る、クラスの子どもたちを平等に見るという前提をもつ彼らは、1人の子どものためだけに時間を割くことが難しい仕事です。自分1人のために時間を無条件に作ってもらいやすい親という存在がなく、子どもたちの身近にいる大人がなかなか自分のためだけに時間を取ってもらえなければ、将来について相談できる時間は少なくなります。
また、施設の先生や学校の先生というのはスペシャリスト職であり、資格をとるための大学や専門学校が出身校となるため、先生の周りにいる大人もまた、同業者が多いという状況も発生します。結果として、多様な職業に触れる機会もまた、少なくなってしまう可能性があることは否めません。
児童養護施設は大前提として子どもが18歳を迎え、社会に出て行くまでの生活を支え、子どもたちを守るための施設です。キャリアを考えさせる一端まで担わせるというのは、あまりにも酷な話です。閉鎖的であることは仕方がない分、うまく外部と連携していくことで、施設を去っていく子どもたちの未来の選択肢を増やすことが大切なのではないかと感じます。
 
児童養護施設退所者の「資金」と「意欲」を支えるプログラム「カナエール」
高校卒業後の進学一つとっても大変であるという進学格差が存在し、多種多様な自分の夢を描き、実現させていくことには多くのハードルがあるという希望格差まで存在している児童養護施設出身の若者たち。そんな彼/彼女らの自立支援を行うNPO法人ブリッジフォースマイルの取り組みのひとつに、親を頼れない若者の進学の夢を叶えるスピーチコンテスト「カナエール」があります。
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カナエールは児童養護施設退所者が自らの夢を語ることで奨学金を獲得するスピーチコンテスト。2011年にスタートし、今年で4回目。過去3回は東京のみの開催でしたが、今年は横浜・福岡を加えた3箇所で開催されます。スピーチでは単に夢を語るだけではなく、夢を描いた背景と自分の過去との関係性が語られることもあり、夢を聞いて感動する、気持ちが震えるという以上に、今の自分たち自身の心と姿勢を考えさせられるような時間になります。コンテストの参加費がそのまま奨学金に充てられるため、参加者が多ければ多いほど、児童養護施設にいる子どもたちが自分の夢へ挑戦する機会を得ることができます。
まだまだ知られていない日本の若者の貧困、そしてそれがもたらす進学格差・希望格差の問題。
現在、2016年に開催されるカナエール 夢スピーチコンテストに挑戦する、彼ら彼女らをチームサポートしてくださるエンパワ(サポート・ボランティア)を募集中です。東京と横浜の会場にて、年明け説明登録会が参加されますので、「自分にも何かできることがあるのではないか」と思った方、是非ご参加ください。「これから」に挑戦する若者の良き伴走者であるような、大人たちとの出会いが毎年生まれ、そんなチームの姿を見て聞いて、今年また新たな若者たちが夢に向かってスピーチします。
できるかも。
カナエール 2016 夢スピーチコンテスト、若者を支える関わってみませんか。
2016年1月7日(木)19時~21時  パソナグループ本社(エンパワ説明会)
2016年1月10日(日)13時~15時 パソナグループ本社(登録会・エンパワ説明会)
2016年1月13日(水)19時~21時  よこはまPortFor(エンパワ説明会)
2016年1月16日(土)11時~13時  パソナグループ本社(エンパワ説明会)
2016年1月17日(日)11時~13時  よこはまPortFor(エンパワ説明会)
エンパワ(サポート・ボランティア)募集

クリスマスパーティを開催しました!

カナエールでは、スピーチコンテスト終了後、毎月の奨学金給付という資金面での支援と合わせて、スピーチコンテストを終了した奨学生(カナエルンジャー)を見守り支える意欲面でのサポートを行っています。毎年12月に開催しているクリスマスパーティーも、カナエルンジャーとエンパワメンバー(カナエルンジャーをサポートする社会人ボランティア)が一緒に楽しむとともに、カナエルンジャーを見守る活動の一環でもあります。今年は12月6日(日)に開催されました。
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クリスマスパーティーは、エンパワメンバーが中心になって企画・運営しています。パーティーの企画メンバーは、1か月前からこの日のために準備を進めてきました。買い出しや飾りつけ、受付、ケータリング、プレゼントのラッピングなどなど、最後の準備にも熱が入ります。
 
そしていよいよ主役のカナエルンジャーが会場に到着。カナエルンジャー25名、エンパワ―メンバーが集まりました。カナエルンジャーのマルユウ(2015横浜レッド)とエンパワメンバーのみっちー(2015東京ホワイト)の司会でパーティーが始まりました!久しぶりに会ったカナエルンジャーとエンパワメンバー達、料理やお菓子を楽しみながら話に花が咲きます。学校の授業、就職活動、試験、実習、バイト、友達のこと・・・、話はつきません。
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一区切りついたところで、みんなで楽しむゲームタイム開始!カナエルンジャーとエンパワメンバーが、それぞれ4チームずつに分かれて競います。
ゲームはいわゆる「マジカルインスピレーション」で、ある問題の答えを、推理力を働かせてチームの他のメンバーと合うようにするクイズです。チーム内で同じ回答が2人だと20点、3人だと30点・・・、全員だとボーナスポイント100点!エンパワメンバーも大人気なく熱くなり、カナエルンジャー達も何とか勝とうと大騒ぎ。
おもしろ回答も続出で、
「く」から始まる大きなもの→「空港」(確かに大きい。)
「い」から始まる歴史上の人物→「イエス・キリスト」(なかなかない答えかと。)
「な」から始まる動物園にいる動物→「ナウマンゾウ」(古代生物です。)
「か」から始まるコンビニで売っているもの→「カルピス」(売ってるかなー?)
「な」から始まる都道府県→「名古屋」(都道府県じゃないし。)
などなどなど。みんなで大笑いして盛り上がりました。優勝はカナエルンジャーの「れっちー」チームでした!
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次はお楽しみのプレゼントタイム!ゲームで上位のカナエルンジャーチームから順番に、プレゼントをゲットしました。プレゼントは、エンパワメンバーが各自で準備したものや、協賛企業からご提供いただいたものなどなどです。そしてみんなにプレゼントが行き渡った後、余ったものはカナエルンジャーみんなでじゃんけんによる争奪戦。みんな真剣です!
 
そして最後にサプライズで巨大なクリスマスケーキが登場!クリスマス気分を盛り上げました。
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〆に恒例の写真撮影を行い解散・・・のはずでしたが、久しぶりに顔を合わせたカナエルンジャーとエンパワメンバー達が、そうあっさり解散するはずもなく。みんなで片付けをしながら、そして片付けが終わった後も、話はつきません。「あと3分で撤収でーす」の声がかかるまで、お互いの近況報告は続いたのでした。
 
<編集後記>
カナエルンジャー達も楽しそうで、盛り上がったパーティーでした。学校や就職活動・友人関係などで悩みや不安がある子も、ひとときでも忘れて楽しんでくれればと思います。ゲームでは、カナエルンジャーだけでなく、エンパワメンバーも(私も含めて)熱くなっていて面白かったです(笑)。パーティーが終わってもなかなか帰らずに話し込んでいるカナエルンジャーとエンパワメンバー達の姿に、改めて絆の強さを感じました。
(2015横浜レッド エンパワメンバー はるはる)
 
【カナエール夢スピーチコンテスト2016、ボランティア募集中!】
2016年度のスピーチコンテストに出場するカナエルンジャーたちをサポートするエンパワメンバーを募集しています。
説明会を下記日程で開催いたします。たくさんの方のご参加をお待ちしています!
2016年1月7日(木)19時~21時  東京大手町
2016年1月10日(日)13時~15時 東京大手町
2016年1月13日(水)19時~21時  横浜
2016年1月16日(土)11時~13時  東京大手町
2016年1月17日(日)11時~13時  横浜
詳しくはエンパワメンバー募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

チームで挑む120日! カナエール2016ボランティア大募集!

児童養護施設や里親家庭からの進学を志す若者たちのスピーチコンテスト。 2016年も東京・横浜・福岡で開催します!
コンテストまでの120日間、若者たちをサポートするボランティアを募集しています。一昨年のボランティアとして参加した“デイブ”に、やりがいを語っていただきました。
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デイブはボランティアの3つのパートのうち、クリエーター(コンテスト出場者を紹介する3分間の映像を作成する役割)として参加。映像制作経験ゼロからのスタートでした。
「最初に説明を聞いたときに、きっとこれ大変だろうなって思ったんですけど・・・、本当に大変でした!」
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そんなデイブがはまったカナエールの魅力とは・・・
「子どもたちが自分たちの生き方とかいろんなことに向き合っているのに、短い間でしたけど寄り添っていけたことで、自分自身の考え方や生き方がものすごく影響されたかなと。そういうところがカナエールをやってよかったと思えることです。」
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「いかにルンジャー(コンテスト出場者)の魅力を引き出すか、すごく自分の腕にかかっているというのがやりがいかなと思います。」
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 「もう一回やるとしたら・・・またクリエーターをやりたいです!」
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一緒に若者の夢を応援しませんか。
6年目を迎えるカナエール。今年も合計60名のボランティアを募集します!
児童養護施設や里親家庭など、社会的養護の下で育ち、大学・専門学校等への進学を志す若者たちが、来年6月開催のスピーチコンテストで進学の夢を語ります。 コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組んで一緒にスピーチ原稿と紹介映像を作成するボランティアを募集します。 新しいことに挑戦したい方、チームで何かを作り上げるのが好きな方、ご参加をお待ちしています!
説明会への受付開始しました! くわしくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

カナエール2016始動!

先日、カナエール2016の実行委員のキックオフを開催しました。
6年目となるカナエール2016。多くのご支援をいただけるよう実行員一同、気合いを入れて活動を始めています。
子どもたちの夢を応援し、スピーチまでの支援をするボランティアを募集しています。
ボランティアってどんなことやるのかな?児童養護なんて全然知らないけどできることあるかな?って思っている方。是非、ボランティア説明会に参加してみてください。
ボランティア説明会への受付は、以下のボランティア募集ページをご覧ください。
ご参加をお待ちしています!
http://www.canayell.jp/support/empowerment/
 

【カナエール2016開催! 今年もボランティアを募集します!】

一緒に若者の夢を応援しませんか。
6年目を迎えるカナエール。今年も合計60名のボランティアを募集します!
児童養護施設や里親家庭など、社会的養護の下で育ち、大学・専門学校等への進学を志す若者たちが、来年6月開催のスピーチコンテストで進学の夢を語ります。 コンテストまでの120日間、若者たちとチームを組んで一緒にスピーチ原稿と紹介映像を作成するボランティアを募集します。 新しいことに挑戦したい方、チームで何かを作り上げるのが好きな方、ご参加をお待ちしています!
説明会への受付開始しました! くわしくはボランティア募集ページをご覧ください。
http://www.canayell.jp/support/empowerment/

2015年6月29日 東京新聞にてカナエールが紹介されました。

2015年6月29日 東京新聞にて、『「支えられた恩 次世代に」スピーチコンテスト優秀賞・西野夏希さん』として、カナエールが紹介されました。
今年の「カナール夢スピーチコンテスト横浜」についての記事となっています。
「支えられた恩 次世代に」スピーチコンテスト優秀賞・西野夏希さん:東京新聞

Think Future, Live Now.なウェブマガジンearth gardenで、2012年カナエルンジャー さちのインタビューが特集されました。

Think Future, Live Now.なウェブマガジン、earth gardenにて、実際にスピーチコンテンストに出場し、現在は保育園の職員さんとして働く、さちのインタビューが特集されました。
カナエールに参加したからこそ、叶った保育園で働くという夢。
彼女がカナエールに対する思いを語っています。
「私はひとりじゃない」児童養護施設の子どもをエンパワメントする『カナエール』
 

【エンパワ日記】残された時間で、横浜ブルー全力投球!

横浜のスピーチコンテストまで、いよいよ残すところあと3日となりました。東京と横浜、全16組のカナエルンジャーとエンパワメンバーの活動をお伝えしてきたエンパワ日記も最終回になります。児童養護施設の職員を目指し専門学校に通うカナエルンジャーブルーの“かっつみー”。彼を支えるエンパワメンバーのHCさんからの報告です。
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こんにちは。横浜ブルー、マネージャーのHCです。
カナエールの活動はコンテストに向けて後半戦に入っています。各チームがスピーチの原稿作りや練習に励んでいます。
そんな中、カナエール実行委員のデイブが、お勤めの企業様の会議室を借りて練習会を企画してくれました。コンテストまで残り2週間となっていた東京のチームに混じり、私たち横浜ブルーチームも参加させて頂きました。
練習会では、参加したカナエルンジャーのスピーチ練習を所属チームに関わらず、練習会場にいる皆が聴き合いました。他のチームとの交流で切磋琢磨しては、またそれぞれのチームが真剣に原稿に取り組んでいる会場は、温かさと緊張感の混じった空間でした。
横浜ブルーチームは個別活動をメインとさせて頂きながら、仕上がり段階に入った東京のチームの練習に迫力に触れて、横浜コンテストまで残り3週間を悔いのないように臨もうと気持ちを新たにしました。
カナエールでは、コンテストまで各チーム活動を基にスピーチを作り上げていきますが、ここに参加する皆の意気込み、協力、励まし合い等々のエネルギーが共同して、カナエール2015が成り立っていることを感じた1日でした。
コンテスト当日は、会場にスピーチを聴きにいらっしゃる皆さまのエネルギーもまた共同して、カナエール2015となることでしょう。ワクワク、ドキドキしながら、その一期一会を今から楽しみにしています。
“全力投球”、野球が好きな、カナエルンジャーかっつみーと、あれこれ談義しながら決めたスローガン。カナエール活動中にも、いろんなことを乗り越えてがんばっているかっつみーと共に、このスローガンを体現できるようにチーム一丸でがんばっていきます!
※ 実行委員のデイブが勤めている企業様には会議室を貸して頂き、各チームが存分に活動することができた1日でした。ありがとうございました。
 
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【エンパワ日記】チーム一体! みんながみんなをエンパワメント

チーム横浜パープル、マネージャーのアソートです。2月に始まったカナエールですが、既に全日程120日もそろそろゴールが見え始め、各地域のコンテスト開催日までいよいよ一ヶ月を切りました。そして先日は、コンテスト本番前の事前確認にあたるプレスピーチが行われました。カナエルンジャーの緊張ぶりを見ていて、コンテストへの不安、それと同時にカナエール自体への熱い意気込みが感じられました。
さて今回は、そんなスピーチコンテストまでに各チームが歩む過程、カナエルンジャー、エンパワみんなが試行錯誤しながら前に進んでいる様子を、私のチームのお話をしながら、皆さんにお伝えしたいと思います。
私たち、横浜パープルのカナエルンジャーは将来海外で困難な状況にある難民の支援を仕事にし、世界で活躍しようとしている”りんちゃん”です。この4月からは大学へ進学し、自分の夢につながる授業を選択したり、図書館で調べ物をしたりと、自分の夢を着実に叶えようとしています。また本人の希望を元に、実際に難民支援に従事されてる方にお会いしてインタビュー(職業人インタビュー)させてもらったりすることで、自分の掲げる夢がより具体的に見えてきたと思います。
しかし、同時に、夢が具体的に見えてくることで、夢が少し揺らぐこともありました。それは、「難民支援」は資格でもなく、またそもそも支援への関わり方も色々あり、仕事内容は一様ではないため、本人がどのような関わり方が一番自分にとって適切なのか、うまく想像できなくなってしまったためです。
でも、そんな時は、カナエルンジャーを常に傍らで支えるメンターの”ゆりごん”が、りんちゃんに寄り添い、目指す夢や、それを持つに至った今までの出来事を一つ一つ丁寧に共有していくことで、りんちゃんにとって本当にやりたかったことを思い出す手助けをすることで、夢の内容をより具体的に掘り下げていきます。また、それでも煮詰まってしまった時は、カナエルンジャーの紹介映像を製作するクリエイターで、元教育者である”きーたん”が、優しい言葉と、深く心に届く質問でりんちゃんが忘れていた自分の軸を再確認するお手伝いをして、本人の夢とスピーチにつながりをもたらします。
さらに、時には、あーでもないこーでもないと私を含めたエンパワ3人の間で意見が白熱してしまう時もあるのですが、そんな状況をりんちゃんは冷静に淡々と見ていて、『エンパワの3人が熱すぎるから、私は調整役なんだ!』と自負しているそうです(笑)。そんな、もはやチーム内のみんながみんなのエンパワ(助ける人)になっていくことでチームが一体となり、カナエルンジャーの夢が一点へ収斂し、そしてスピーチを輝かせることができていく様子を傍らで見させてもらっています。カナエルンジャーが当日どんな姿でステージに立つのか、私たちも楽しみです。ぜひお越しください!
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事前発表会の一コマ。自分のスピーチを映像で確認するカナエルンジャーパープルの“りん”。
 

【エンパワ日記】横浜ゴールド、ラストスパートへ

横浜のスピーチコンテストまであと5日に迫りました。各チームのマネージャーに寄稿いただいているエンパワ日記も残すところあと3回です。
横浜カナエルンジャーゴールド“かんみす”のマネージャー“ユキ”に、先月の事前発表会の様子をレポートしていただきました。
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3月の合宿からおよそ2ケ月後の、5月24日の日曜に横浜の6チームが集まって事前発表会いわゆるプレスピーチが行われました。
今回は、スピーチトレーニングを行っていただけるフジテレビさんからの講師の方と、トレーニングチームの二人が見守る中、本番さながらの緊張感を持ったものとなりました。
カナエルンジャーが一人も集合時間に遅れることもなく集まれたのは、コンテストまでおよそ1ケ月となったことと、先週の相談会がよいきっかけとなってチーム全体に緊張感がでてきた証拠でしょうか。
プレスピーチは、
・オリエンテーション
・前半3チームのスピーチと講評
・後半3チームのスピーチと講評
・スピーチトレーニング
・チームごとの活動(プレスピーチの反省など)
というスケジュールで行われました。
6チームのカナエルンジャー全員が、合宿の際行われたプレプレスピーチの時よりもはるかに落ち着いた雰囲気でスピーチをこなし、またスピーチの内容もこの2ケ月間に悩みに悩んで考えてきたことを感じさせるものでしたが、その一方で講師の方、そしてトレーニングチーム2人からはスピーチの仕方、原稿の内容に的確な指摘があり、良かった点、改善すべき点がはっきりとしたものとなりました。
各チームとも今回の指摘をもとに、良かった点はさらに良く、悪かった点は改善するために、これからの1ヶ月チーム一丸となって頑張っていかなければなりません。
1ヶ月という期間は、何もしなければあっという間に過ぎてしまいますが、ラストスパートをするにはまだまだ十分な時間は残されているはずです。
6月28日の会場では、見にきていただく皆様にきっと、この3カ月間に成長したカナエルンジャーと彼らの素晴らしいスピーチを披露できるものと思います。