毎日新聞Webサイトでカナエールが紹介されました!

毎日新聞Webサイトでカナエール夢スピーチコンテストをご紹介いただきました。
児童養護施設出身の若者が夢を語る チケット代は奨学金に
児童養護施設で暮らす若ものは18歳で施設を出て、自立して生きていかなくてはなりません。「カナエール」は児童養護施設を退所した後、専門学校や大学等へ進学する若ものを支援する奨学金支援プログラムです。児童養護施設を退所する若者の進学率は20%(全国平均75%)、進学後の中退率は30%(全国平均10%)。親や家族を頼れない中、アルバイトで学費や生活費を稼ぎながら、卒業まで仕事と勉強を両立することは難しく、施設からの進学の前例も少ないがゆえに、進学を選べない若者が多くいます。
カナエールは、夢や進学への思いを語るスピーチコンテストの出場を条件に、返済不要の奨学金を給付します。120日間、スピーチコンテストに向けて3人の社会人ボランティアとのチームで取り組むことで、進学してからの「意欲」と「資金」の両面をサポートします。2016年は東京・横浜・福岡の3会場でスピーチコンテストを開催します。
東京会場はお陰様で完売いたしました。横浜会場はまだチケットがございます。開催日迫っておりますので、お求めはお早めにどうぞ。
チケット代5,000円は出場者の奨学金に充てられます。ぜひお誘いあわせの上、会場へお越しください。客席に座るあなたの存在が、若者たちの夢を叶える力になります。
カナエール横浜 6月18日(土)神奈川公会堂(神奈川県横浜市)
http://canayell2016y.peatix.com
 

【エンパワ日記】「何かをしてあげたい。」を超えて、「一緒に何を目指すか。」

スピーチコンテストに出場する奨学生(カナエルンジャー)と彼らを支えるチームの活動をお伝えするエンパワ日記。今回はチーム東京グリーンのマネージャー“みっちー”からの報告です。
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■「何かをしてあげたい。」を超えて、「一緒に何を目指すか。」
カナエールに参加をして大切だと思うことは、
・カナエルンジャーとエンパワの4人チームで、同じ目標に向かって、進んでいくこと。
・お互いのことを理解し合い、思いやりを持って活動すること。
チーム活動を始めて、100日が過ぎました。
長いようで、短い、アッという間の120日間。いよいよ、スピーチ本番を向かえます。
カナエルンジャーと3人のエンパワが出会ってから、すぐに本音で話し合いが出来るとは限らず、
遠慮してしまうことや話しにくいことを最初から全てオープンにすることは難しい。
しかし、カナエールの活動を通して、同じ時間を重ねていくことで、ふとした瞬間に本音の笑顔、自然体の一面を見ることができ、少しずつ関係値を築くことができているのかなと感じる。
一方向のサポートではなく、何か一つでも、お互いにとって得るモノがあればと思って、共に成長できる、そんな4人での活動を続けています。
もちろん、知識や経験により、エンパワがカナエルンジャーにアドバイスをする場面が多くあります。
ですが、カナエルンジャーからも、夢に対する熱い想い、覚悟の強さ、さらには、面白いマンガやカッコいい音楽等の趣味の話、一人の人間の魅力として、たくさんのことを与えてもらっています。
■「4人で活動をする意義。最初のファンづくり。」
私がサポートをしているカナエルンジャーのトミーは、普段はクールだけど、実は話し好きで、いろいろな趣味を持っています。自分だけではなく、周りの人の「幸せ」を考えられる優しい男の子。
そして、エンパワメンバーのWaddyとゆばちゃん。
Waddyは、自分の意見を持ちながら、相手の意見もしっかりと尊重してくれる、ノリの良いまとめ役。
少しおっちょこちょいな部分があるけど、チームで一番明るく、熱い想いを持ったゆばちゃん。
それぞれに魅力があって、一緒にいることが楽しい。
相手に対して思いやりの心を持ち、理解し合うことで、お互いのファンになっていく。
そうすることで、4人の想いが共有され、トミーの目指す目標への道が創られていく。
マネージャーブログ用写真②
■「4人一緒に笑顔でスピーチの舞台に立つこと。」
スピーチの舞台は、夢に向かう、大きな一歩。
人生の、その瞬間に立ち会えることを私は本当に幸せだと感じています。
子どもたちは、5分間のスピーチに今までの人生を込めています。
会場に来て頂いた皆さんの一人でも多くの方に、子どもたちの想いを知ってもらいたい。
そして、その場で感じたこと、思ったことを帰り際でも、翌日の仕事場でも、率直に周りにいる人たちに伝えて欲しい。
そう広がっていくことで、
「スピーチコンテスト」という120日間の活動の枠を超えて、
将来にわたり、子どもたちの夢が、私たちの夢になり、また、私たちの夢が子どもたちの夢にもなり、
実現の後押しをしていく。
かけがいのない人生の中で出会った、カナエールの輪が広がっていくことを心から願っています。
ぜひ、会場にきてください。お待ちしています!
チケット好評発売中!
(チーム東京グリーン みっちー)

【エンパワ日記】 学ぶ姿勢

いっちーは、カナエール東京ブラックのカナエルンジャーです。
いっちーと出会ってから約100日。直接会ったのは10日以下です。こんな短い期間ですが、限られた時間の中で、いっちーは精一杯カナエールの活動に参加し、自分の過去・現在・そして夢と向き合ってきました。
夜アルバイトが終わって21時過ぎに帰宅した後から夜遅くまで原稿作成・スピーチ練習に取り組むいっちー。他のカナエルンジャーの事前の発表スピーチを見たり、トレーニングチーム、ワークショップの講師の方々からアドバイスをいただくと、すぐにそこから自分のスピーチに活かせることはないかよく考えるいっちー。
カナエールで用意されている一つ一つの機会を当たり前と思わず、全てから何かを学び自分の糧にしてきました。こうやって100日の間にいっちーは、エンパワが驚くべきスピードで成長してきました。
東京ブラック2
 
私は以前、中高の教員をしていましたが、本当の意味での「学ぶ姿勢」をいっちーに改めて教えてもらったような気がします。 そんないっちーの持つ夢は保育士になること。ただ「子供が好きだから」「かわいいから」という理由でなりたいのではありません。子供にとって、親にとって保育士はどういう存在であるべきか、熱い信念を持ってこの夢と向き合っています。
スピーチコンテストまであと3週間。この熱い想いを一人でも多くの人に伝えるために、いっちーはこの3週間さらに走り続けます。

(東京ブラックマネージャー:いさっしー)

【エンパワ日記】「共にする喜び」

これを書いている時点でいよいよコンテスト本番まであと25日!
すでにチームが動き始めてからおよそ3か月が経過しました。
私たちのチームはエンパワ3名ともカナエール初体験のフレッシュなチームです。
カナエルンジャーは理学療法士を目指すヤッスーで、礼儀正しく真面目な野球少年ぶりにヤッスーでよかった、この子ならスピーチ原稿の作成はきっとスムーズに行くだろうと嬉しくなりました。しかし、いざ活動が始まってみると、彼の私たちへの態度はいつまでたっても「お世話になる大人たちへの礼儀正しい対応」を越えることがなく、打ち解けないものでした。

ネクストバッターズサークルにいるヤッスー

ネクストバッターズサークルにいるヤッスー


 
シャイなヤッスーは文章に自分の気持ちや感情をうまく乗せることも苦手のようで、スピーチ原稿は事実経過の羅列にとどまり、本人の本物の気持ちや熱い思いがなかなか伝わってきません。なんとかしたいとは思うものの、誰しも好意を持つ相手に批判的なことは言いたくないものです。
ましてやまだ打ち解けないヤッスーに嫌われてこれ以上距離が開くようなことは避けたい、そんな気持ちから、批判は抑え、少しでも良い部分を見つけて持ち上げるようにしていました。今から思えば腰の引けた対応だったと思います。
そんな中、原稿を読んで聞かせてもらったところ、これが酷い棒読みで私はつい今までの遠慮を忘れて「全然あかんわ!だいたい、練習してへんやろ」と叫んでしまいました。「やってしまった」と思いましたが、言ってみると案外雰囲気が悪くなることもなく、その後で練習してきたらしく翌日は格段によくなっていました。このことがきっかけで私も思ったことが言えるようになり、そうするとヤッスーも納得いかない部分は反論してくるようになりました。私の中で彼との距離が一気に縮まった出来事でした。
それまでなんとか親密になろうと思い、いろんな質問を振ったり自分のことを面白く話してみたり、工夫や努力をしてきたつもりですが、垣根を作っていたのは自分の方だった。私はヤッスーのことを大切な壊れやすい宝物みたいに思っていたけど、そうじゃない。宝物はその輝きが変わらないように大切に保管するけど、ヤッスーは成長して変わっていくべき存在です。
ちょうどタイミングよく「甘やかすのは愛がないから」という言葉と出会いましたがまさにその通りで、私はヤッスーのことを一人の人間として尊重も信頼もしていなかったと痛感しました。
バッティングセンター初体験の私を心配そうに見つめるヤッスー

バッティングセンター初体験の私を心配そうに見つめるヤッスー


今回私がカナエールに参加したのは、仕事以外でも誰かの役に立ちたいという気持ちが強かったからでした。
人間の幸せには、「してもらう喜び」、「自分でできる喜び」、「人にしてあげられる喜び」の3段階があると思っており、人の助けになるということが自分の人生を豊かにすることだと信じています。
今回、カナエールの活動でその3段階にまだ先があることがわかりました。それは「人が自分でできるようになることを手伝う喜び」です。若い人が困難を乗り越えて成長する姿を見ることはそれだけで尊いものですが、それを手助けできることはただ「してあげる」より何倍も素晴らしいです。そしてさらにその先の「共にする喜び」が見えてきました。私は医師で血液透析専門のクリニックの院長をしています。患者さんは高齢の方が多く、主治医としてリハビリに関して意見を述べる機会もあります。いつかヤッスーにリハビリを依頼することがあるかもしれません。一緒に仕事をすることを想像するだけで感無量で涙がこみ上げてきます。
 
どうかみなさん、こんな奮闘の結果をぜひ会場でご覧下さい。
そして来年のカナエールであなたもエンパワになってみませんか?
チケット好評発売中です。
目標に向かって歩く4人

目標に向かって歩く4人


 

(東京ゴールドマネージャー:にゃじら)

【事前発表会@東京】ブラック、ピンク、ホワイト、オレンジ、パープル

横浜の事前発表会に引き続き、今週は東京会場の事前発表会がありました。
久しぶりに10人のカナエルンジャーが集まり、自分の今のスピーチを披露しました。
まずは、
(1)ブラックの「いっちー」、(2)ピンクの「ゆっちぃ」、(3)ホワイトの「みーたす」
(4)オレンジの「くっしー」 、(5)パープルの「マナ」
の5人のスピーチについて一気に紹介していきます!
 


  • 東京ブラック いっちー

スピーチを見守るエンパワ

スピーチを見守るエンパワ


高校3年生。スポーツが万能な元気な女の子です。夢は「保育士」になること。
スピーチ前に上映された3分間の自己紹介動画では、
保育園の子どもたちと触れ合っているときの笑顔がとても印象的で
責任感の強い子であることが、伝わってきます。
幼いときから妹との面倒を見ていた「いっちー」。
「妹」の面倒を見ることが、当時「大変でしかなかった」と語る「いっちー」が、
「保育士」を目指すようになったきっかけ。そのエピソードが印象的でした。
自分の「夢」に対して、とても強い意思を持ち、周りの人への感謝を忘れないやさしい心を持っている
「いっちー」の魅力が伝わってくるスピーチです。


  • 東京ピンク ゆっちぃ

スピーチを見守るエンパワ

スピーチを見守るエンパワ


「ゆっちぃ」のお母さんが日韓のハーフで、お父さんは日本人。
「ゆっちぃ」はクオーターにあたります。夢は韓国語の「通訳」。4月から大学に通っています。
「ゆっちぃ」にとっては、幼い頃から慣れ親しんだ大好きな「韓国」という国・文化が、
周りの友達に思ったように伝わらない葛藤や、「通訳になることがゴールではない」
そう強く語る「ゆっちぃ」の思いを、是非当日聞きにきてほしいと思います。


  • 東京ホワイト みーたす

スピーチを見守るエンパワ

スピーチを見守るエンパワ


笑顔が人を惹きつけるかわいい女の子。夢は皆を笑顔にできる看護師です。
生きていくために、「夢」を見ること、「進学」を諦めていた「みーたす」。
しかし、周りの人に支えられながら「夢」を徐々に持てるようになり、
今は夢に向かって誰よりも努力をしています。
「施設出身者でも、進学できるということを後輩にみせたい。」
今は、「看護師になります。」と堂々と笑顔で語っている「みーたす」の姿が印象的で、
その夢を応援したくなるスピーチです。


  • 東京オレンジ くっしー

スピーチを見守るエンパワ

スピーチを見守るエンパワ


高校3年生のクールでおしゃれな女の子。
彼女には、「愛が伝わるエステティシャン」になるという強い夢があります。
人に触れられるのが怖かったと語る「くっしー」が、
「エステティシャン」を目指すに至った心の変化。
「スピーチをつくるときに自分の過去と向き合うのはとても大変だったけど、
夢をみんなに伝えたいという思いの方が強かった」
スピーチの後に、感想を語る「くっしー」の姿。
本番でもその魅力を是非披露してもらえたらと思います。


  • 東京パープル マナ

スピーチを見守るエンパワ

スピーチを見守るエンパワ


天真爛漫な女の子。世界で活躍する「ウェディングプランナー」になりたい。
「ただかっこいいから」と思われがちな夢かもしれませんが、
それだけではない「ウェディングプランナー」への彼女の強い思いがあります。
マナの話を聞く前は、「施設」は生活に色々な制約やルールがあり、
できないことが多いと勝手に思っていました。
しかし、自発的に行動を起こし、その中で夢を見つけていくマナの姿は、
聞いていて素直に「格好良い」と思わずにはいられませんでした。


先週の横浜会場の事前発表会に続いて、東京会場のルンジャーたちのスピーチも徐々に仕上がってきました。
 
自分の思いがこもった原稿だからこそ、途中涙が流れたり、言葉に詰まったり…
カナエルンジャーも本気で準備をしています。
 
是非、実際に会場へ来て、彼らのスピーチを聞きに来てください。

【実行委員:えるも】

【応援メッセージ】夢を叶えたい彼らの思いに直接触れてみませんか。

カナエールスピーチコンテスト初年度の審査員長をつとめた
東北福祉大学 特任教授の草間吉夫さんから、応援メッセージをいただきました。


だれもが夢を叶えられることは、とても素晴らしい社会と言えます。
でも、それが叶わない青少年がこの国にはおります。社会的養護
で育つ子ども達です。
彼らの夢や思いを叶えることに関心がある方に、ぜひ聞いて頂きたい
イベントがあります。それがスピーチコンテストです。
横浜・東京・福岡で開催いたします。
夢を叶えたい彼らの思いに直接触れてみませんか。
夢を実現する思いとそれを支えたいを繋げるイベントが、夢スピーチコンテストです。
皆様のご来場をお待ち申し上げています。
皆様が踏み出した一歩が、彼らの確かな歩みの一歩に繋がります。

2016年6月1日  東北福祉大学 草間吉夫


チケット代は出場者の奨学金に充てられます。逆境を乗り越え未来に向かう、彼らの思いに、ぜひ会場で耳を傾けてください。客席に座るあなたの存在が、彼らの夢を叶える力になります。
横浜会場 6月18日(土)神奈川公会堂(神奈川県横浜市)
http://canayell2016y.peatix.com
東京会場 6月25日(土)四谷区民ホール(東京都新宿区)
☆☆☆東京会場完売しました☆☆☆
福岡会場 7月3日(日)黒崎ひびしんホール(福岡県北九州市)
http://eventon.jp/3305/

彼らの後に続いて@テレビ東京系列"NEWSアンサー"カナエール特集

2015/12/25、テレビ東京系列”NEWSアンサー”でカナエールが特集されました。
番組公式サイトで、アーカイブ映像が見られます。
【「貧困」「虐待」それでも… 未来をあきらめない!】
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/life/post_103531/
 


 
映像に出てくる若者は、過去のカナエール夢スピーチコンテストに出場して、自分の夢をたくさんの人の前で宣言した。
そして、現在もその夢に向かって努力している。学校の卒業まで、カナエールの奨学金の支給を受け、継続して活動を続けるエンパワの応援を受け、夢に近づいている。
彼ら先輩に続いて、今年も若者たちがカナエール夢スピーチコンテストにチャレンジしている。
彼らの夢を応援しに来てください。
 
【カナエール2016夢スピーチコンテスト チケット発売中!】
お陰様で東京は残席わずかとなりました! お求めは以下のサイトからお願いいたします。
横浜会場 6月18日(土)神奈川公会堂(神奈川県横浜市)
http://canayell2016y.peatix.com
【完売間近!】東京会場 6月25日(土)四谷区民ホール(東京都新宿区)
http://canayell2016t.peatix.com
福岡会場 7月3日(日)黒崎ひびしんホール(福岡県北九州市)
http://eventon.jp/3305/

「今」を伝えるスピーチ -奈良橋陽子さん、小雪さんとのワークショップ

カナエルンジャーたちにとって、とても貴重な出会いがありました。
キャスティングディレクターで演出家の奈良橋陽子さんと、女優の小雪さんとの出会いです。
カナエール2016シルバースポンサーでもあるブルガリ ジャパン株式会社様の取り組み(※)の一環として、お二人をお招きして、「表現」についての特別ワークショップを実施していただきました。
※今もっとも輝く女性たちとその取り組みを讃えて支援する「BVLGARI AVRORA AWARDS(ブルガリ アウローラ アワード)」
<カナエルンジャーのスピーチ:1回目>
ワークショップは、参加した16名のカナエルンジャーの「夢」に関するスピーチから始まりました。
たたでさえ、人前でスピーチをするのは緊張するものですが、奈良橋さんと小雪さんを目の前にして、さらに緊張の面持ちのカナエルンジャーたち。
そんなカナエルンジャーたちのスピーチに対して、まず、お二人が口にされたのは、スピーチの内容に関する称賛と、彼らの「今」を受け入れて、肯定してくださる言葉。そして、的確で具体的なアドバイス。
お二人からの愛情あふれる言葉に、カナエルンジャーたちは緊張の表情から一気に笑顔に!その場の雰囲気もとても和やかになりました。
◆奈良橋さん
「多くの人にアイコンタクトをしながらスピーチをするといいですよ。そうすると聞いている人からエネルギーをもらえます」
「人にどう見られるか、どう判断されるかではなく、その職業をどんなに大事に思っているかを伝えることが夢の実現につながります」
◆小雪さん
「緊張すると話すのが早くなってしまいがちですが、その早さは仇になります。伝えたいポイントこそゆっくり話すといいですよ」
「大変でも、頑張ったことは人生の柱になります。頑張ったからこそ見えてくるものがあります。辛いと思った時は、最初にどうしてそれをやりたいと思ったのかを思い起こすと道が開けてきます」

一人ひとりに丁寧にアドバイスをしてくださる奈良橋さんと小雪さん

一人ひとりに丁寧にアドバイスをしてくださる奈良橋さんと小雪さん


 
<各チームでのブラッシュアップ>
奈良橋さん、小雪さんからのアドバイスを受け、2回目のスピーチに向けて、各チームでスピーチの内容を練り直します。お二人も床に座っているカナエルンジャーと同じ目線になるよう腰をおとして、熱心にアドバイスをしてくださいました。
カナエルンジャーのスピーチ:2回目>
奈良橋さん、小雪さんからのアドバイスを受けて、いよいよ2回目のスピーチです。
ブラッシュアップの時間は15分ほどだったにもかかわらず、1回目のスピーチと比べて驚くほどの変化がありました。表情が明るくなり、目線は原稿でなく、聞いている人とアイコンタクトができるようになりました。
声は大きく出るようになり、原稿をただ「読む」のではなく、自分たちの言葉で語っていました。
原稿を全く見ずにスピーチをしたカナエルンジャーもいました。
スピーチ中に感極まって涙を浮かべるカナエルンジャーもいました。
何よりも、どのスピーチも「伝えたい」という気持ちが前へ前へ出ていたのが印象的でした。
1回目と比べものにならないくらい堂々としたスピーチでした

1回目と比べものにならないくらい堂々としたスピーチでした


奈良橋さんと小雪さんも真剣に聞き入ってくださいました

奈良橋さんと小雪さんも真剣に聞き入ってくださいました



<奈良橋さんと小雪さんからのメッセージ>

最後にお二人からカナエルンジャーにメッセージをいただきました。
◆奈良橋さん
「人は一瞬一瞬を生きています。その瞬間に感じたことをそのまま表現してください。あなたたちのスピーチは素晴らしいです。自信を持って、たくさんの気持ちを伝えてください」
◆小雪さん
「本番は予想以上に緊張して、スピーチの内容を忘れてしまうこともあるかもしれません。そんな時は、その時に思っていることを伝えてください。そのようなスピーチは観客に必ず伝わるし、感動を与えることができます。『今』を楽しんでください」
大切な言葉をたくさんいただきました

大切な言葉をたくさんいただきました


3時間という限られた時間でしたが、お二人から教わったのは、「表現」だけにとどまらない、「人としての在り方・生きる姿勢」とも言えるものでした。
スピーチコンテストまであと約1か月。
これからもカナエルンジャーたちのスピーチはどんどん進化していきます。
そんな彼らの「今」をぜひ見に来てください。

【エンパワ日記】知りたい・知る その先の向こうにあるもの

■子どもたちがおかれている現実
「あなたは大学へは行けない」
施設へ入所して、しょいが言われた言葉でした。
児童虐待と聞いて皆さんが思い浮かべる子どもは何歳くらいでしょうか?
15歳以上の子どもが毎年、何人保護されているか知っていますか?
最近では、小さい子に対する虐待関連の報道も増え、相談・通告件数が増えていることは皆さんもご存知のことと思います。
ですが、児童虐待と聞くと乳幼児や小学生くらいの子どもだけのことと思われている方も多いのではないでしょうか。
■横浜市の現状
横浜市では、平成26年度に4,507件の相談・通告がありました。
そのうち、1,072人が虐待の新規把握件数として対応されています。
2年連続の1,000人オーバーです。
そして、15歳以上の児童は112人、実に全体の10.4%でした。
■教諭という立場からみた「児童虐待」
私、横浜ブラックチームマネージャーのマヨネーズ☆は公立高校で教諭として働いています。
仕事柄、多くの高校生と出会ってきました。
その中には、ひとり親世帯、生活保護世帯、外国籍世帯、そして児童養護施設から通う生徒たちもいます。
教員というのは、子ども一人ひとりに向き合い、時に寄り添う仕事だと思っています。
ですが、もっとも見えにくく判断に迷うもののうちの一つが、高校生への虐待です。
高校生は小、中学生までと違い、地域から離れ学校へ通うため、地域は昼間の彼らの姿を知りません。
また高校が家庭や地域での様子を知ることも難しいです。
子どもの身体が成長しているため、抵抗力のない小さな子のように、まさか家庭で暴力を受けているとは一般的には考え難いです。
そしてアルバイトをしている者も少なくなく、一見すると普通の高校生なのです。
ですが、僅かなバイト代は親に取られ、十分な食事も与えられず、精神的に抵抗する気力を奪われ、
暴力を振るわれている高校生が、今もいるという事実をまずは知ってもらいたいです。
私の教職経験の中で辛く悔しかったのは「虐待に早く気づいてやれなかったこと」です。
いったい彼、彼女らはいつから人知れず虐待を受け、誰にも気づかれないまま一人苦しんでいたのでしょうか。それも高校生まで。


横浜ブラック02
前置きが長くなりましたが、今回、私たちが担当するカナエルンジャーは、「しょい」といいます。
しょいは高校生活も折り返そうかという時に保護され施設で暮らすことになりました。
しょいもまた、社会から見えにくいところで、一人で戦っていた子どもの一人なのです。
そして施設へ保護されて間もなく、しょいが言われた言葉が冒頭の「あなたは大学へは行けない」でした。
どうして、しょいは大学へ行けないのか。それは学力の問題ではありません。
保護されたのが遅く、大学進学のための学費がなかったのです。
それでも今、しょいは進学し大学生としての一歩を踏み出し始めたところです。
施設で暮らす子どもは、保護される年齢が高くて進学費用を貯めることができなかった子どもは、進学を諦めないといけないのでしょうか?
その答えをコンテスト会場で子どもたちのことを知り、皆さん一人ひとりに考え、出してもらえたらと思います。
■横浜ブラック 「しょい」という女の子
しょいは知的好奇心の塊です。
特に語学に力を入れ、海外の文化や価値観に興味関心をもっています。
大学へは往復5時間以上かけて、休まず通っています。もちろんアルバイトも頑張っています。
歌やダンス、食レポなど勉強以外にも様々なことに興味をもっている、キュートな大学生です。
カナエールプログラムでもある仕事人訪問では、グローバル企業で働く方、インドで起業している方、北京特派員経験のある通信社の方にヒアリングをしました。
業界、職業としての夢はまだありませんが、文字通り、しょいは無限の可能性を秘めています。
■私が「しょい」からもらったもの
・笑顔
・真剣な眼差し
・語学の重要性と努力
・海外文化や人の価値観に対する好奇心
・枠や固定観念によらない挑戦する心
・武器をもつということ
・底なしの知りたいという思い
・自分の枠をつくらない、可能性を広げていく姿勢
私は高校生のときに決めたことがあります。輝く大人になろうって。
私にとって輝く大人がどんなかというと、夢に向かってワクワクと努力し続けているひとでした。
ふと隣を見ると、小さくも私が追い求めていた輝く大人の一歩を踏み出した大学生がここにいます。
私は信じています、しょいが奨学金と時間を有効に使い、輝く大人となることを。
同時に私に輝くことを思い出させてくれたことにこの場を借りて感謝します。
横浜ブラック03      横浜ブラック01
■最後に…
私たちエンパワと呼ばれる大人たちは特別な活動をしているわけではありません。
ただ、彼ら、彼女らのことを知って、一緒に考え、行動していく中で、
はじめは彼ら、彼女らに足りなかった作られた関係性かもしれませんが、いつしかホンモノの関係性になっていきます。
これは教員と生徒とは少し違った、少し年上の兄姉のような、親戚のおじさんのような、地域の何でも話せるおせっかいおばさんのような。
少なくとも私は、素敵な子どもたちに出会え、同じ時間を過ごせることに感謝しています。
皆さんにも彼らのことを知ってもらい、輪が広がっていくことを願います。
カナエール 夢スピーチコンテスト 2016 チケット好評発売中です。
皆さんもぜひ、6月18日(土)神奈川公会堂(神奈川県横浜市)でしょいのスピーチを聞いてください!

ニックネーム:マヨネーズ☆(チーム名:横浜ブラック)

【エンパワ日記】笑顔への旅路

ぎりちゃんは、理学療法士を目指しています。
小柄で、真面目で、努力家で、運動が大好きで、歌を歌うのが大好きで、ちょっと意地っ張り。
初めて会った時から、彼女の夢は、夢というより「目標」としてはっきりしていました。
 
写真1
 
3月下旬。
初めてのチーム活動として臨んだ一泊二日の合宿。
 
ルンジャーも、エンパワメンバーも、自分の内面に向き合い、少しずつ本音を吐き出して、
チームとして一つになっていく。
 
チーム東京ブルーは、不思議なほどコミュニケーションがスムーズで、
それはエンパワメンバーに対するぎりちゃんの気遣いに支えられていました。
 
彼女は、本当の自分を抑えているのではないか?
 
不安を感じたエンパワメンバー3人は、ぎりちゃんが安心して本音を話せるよう、

自分たちも自己開示し、休憩時間は一緒に身体を動かし、少しずつ心を近づけていきました。

 
 
合宿の山場、まとまっていない段階でのいきなりのラフスピーチ。
 
トップバッターを任されたぎりちゃんは、自分の想いを語りました。
 
口から出てきたのは、苦しかったこと、乗り越えてきたこと、そこから気づいたこと、
そして、これまで出会ってきたたくさんの人たちの名前と、感謝の言葉。
 
そこでわかりました。
 
彼女は、カナエールに参加するずっと前から、
自分に向き合い、いろんな人と触れ合いぶつかり合い、
自分が何者なのか、
どこに向かって歩いていくのか、
深く深く考えて生きてきたのだと。
 
写真2
 
ゴールデンウィーク最終日。
チーム4人で、公園を歩きました。
ぎりちゃんがいつも走っている湖のほとり。
無心で走っているその時間に、彼女はどれだけ多くのことを受け入れ、
その小柄な身体でどれだけ全力で生きてきたのだろう。
 
彼女が見てきた風景を一緒に歩くことができて、
彼女の心に少しだけ触れることができた気がしました。
 
写真3
 
スピーチコンテスト本番に向けて、チーム東京ブルーは今、
ぎりちゃんがこれまでお世話になった人たちに会いに行っています。
 
毎日の生活を見てくれた施設の職員さんたち。
バレーボールの楽しさを教えてくれた中学時代の顧問の先生。
一年間にわたってリハビリを担当してくれた理学療法士の先生たち。
前に進む勇気と覚悟を呼び起こしてくれた高校の先生。
 
カナエールの120日間は、
過去を追体験し、乗り越えてきた自分の気持ちを確かめる旅、なのかもしれません。
 
IMG_5618
 
その旅の終着点にして、新しい旅路のスタート地点。
6/25、四谷区民ホールの壇上で、彼女はどんな言葉を発するのだろう。
 
きっと、素晴らしいスピーチになるでしょう。
僕は、何も心配していません。
 
ただ一つだけ、心配なこと。
そのスピーチを、僕は最後まで顔を上げて聴いてあげることができないかもしれない。
 
願わくば、壇上から降りるまで、どれだけ心が揺さぶられても、
彼女がスピーチする姿を、この目に確かに焼き付けられますように。
(やまちゃん:東京ブルー)
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“ぎりちゃん”の出場する夢スピーチコンテスト(東京)は6月25日開催! お陰様で残席わずかとなりました。チケットは下記サイトからご購入いただけます。お急ぎください!
チケット代は出場者の奨学金に充てられます。逆境を乗り越え未来に向かう、彼らの思いに、ぜひ会場で耳を傾けてください。客席に座るあなたの存在が、彼らの夢を叶える力になります。
横浜会場 6月18日(土)神奈川公会堂(神奈川県横浜市)
http://canayell2016y.peatix.com
【完売間近!】東京会場 6月25日(土)四谷区民ホール(東京都新宿区)
http://canayell2016t.peatix.com
福岡会場 7月3日(日)黒崎ひびしんホール(福岡県北九州市)
http://eventon.jp/3305/